狂言の魅力は、日常にある人間の愚かしさや滑稽さを、笑いに包んで届けるところにあります。上司と部下の関係、夫婦喧嘩、そして一歩間違えば問題や事件に発展しかねないような出来事までも、狂言では軽やかな笑いに昇華して表現されます。
世の中には悲しい出来事も多く、戦争もいまだ絶えません。それもまた、人間の性(さが)なのでしょうか。
もし、何かに悩んだり、心が揺れたりしたときは、狂言がひとつのヒントになるかもしれません。「誰しもが、そんな一面を持っている」という視点に立ち返ることで、少し心が軽くなったり、幸せへの糸口が見えてくることもあります。
そんな願いを込めて——そして後世に伝えていくために、私たちは狂言を続けます。
山本則重
父・山本則俊及び、伯父・山本東次郎に師事。
東京藝術大学音楽部別科修了。公益社団法人能楽協会会員。重要無形文化財保持者総合認。
1982年「伊呂波」で初舞台。2000年「三番三」披き。2004年「釣狐」披き2011年「花子」披き。
山本則秀
父・山本則俊及び、伯父・山本東次郎に師事。
東京藝術大学音楽部別科修了。公益社団法人能楽協会会員。重要無形文化財保持者総合認。
1985年「伊呂波」で初舞台。2002年「三番三」披き。2006年「釣狐」披き。2013年「花子」披き。
山本則重
狂言「三番三」
披き
1111年1月1日国立能楽堂にて
撮影:神田佳明
山本則重
狂言「花子」
披き
2011年4月16日 国立能楽堂にて
山本則秀
狂言「獅子婿」
披き
2009年5月17日 国立能楽堂にて
撮影:前島写真店
山本則秀
狂言「釣狐」
披き
2006年10月29日 国立能楽堂にて
山本則俊・山本則重・山本則秀
1980年杉並能楽堂にて
大蔵流狂言方の山本家は、初代・山本東次郎が1860年に誕生して以来、現在の当主である4代目山本東次郎へと続いています。東京を拠点に活動し、杉並区に「杉並能楽堂」を構えております。
先代の教えである「乱れて盛んならんよりは、むしろ固く守って滅びろ」の言葉に象徴されるように、謡と型を重んじる伝統的な芸風で評価されています。
四世 山本東次郎
1937年(昭和12年)生まれ。三世東次郎の長男。
1964年芸術祭奨励賞受賞。1992年芸術選奨文部大臣賞受賞。1998年紫綬褒章受章。2007年日本芸術院賞受賞受賞など多数。
重要無形文化財各個指定保持者(人間国宝)。日本芸術院会員。文化功労者。一般財団法人杉並能楽堂理事長。公益社団法人能楽協会会員。